バイス(映画)が日本人には理解が難しい3つの理由
アメリカの本家アカデミー賞において、作品、監督、脚本、主演男優、助演男優、助演女優、にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイル賞を受賞した社会派の話題作バイスを見てきました。
正直な感想を言うと、3点において私には難しかったです。
①アメリカの政治、政治家が出てくる
アメリカの副大統領の物語なので当たり前ですが、アメリカの政治家が出てきます。ラムズフェルド、ブッシュ、パウエル、ライスと名前だけは聞いたことがある政治家達が、アメリカの政治体制下のもとポンポン話が進んでいきます。(下院議員?首席補佐官?何する人?)
②アメリカの歴史を知らない
ニクソン大統領がウォーターゲート事件で失脚したことや、大統領選挙でフォードがカーターに負けるのはアメリカ人なら当然知っているであろうことも日本人なら知らない人の方が多いのではないでしょうか。
③当時の世界情勢
湾岸戦争や同時多発テロは日本でも報道されており、知ってはいましたが、その事件が当時のアメリカにどれほどの影響を及ぼしたのか伺い知るのは日本人には難しい。
映画なので多少ドラマティックな演出をしておりますが、同時多発テロから湾岸戦争、イラク戦争に至るまでの道筋を当時の副大統領ディック・チェイニーを中心にホワイトハウス内部から描いてます。
そもそもお飾りのはずの副大統領が何故こんなに権力を持つようになったのか?
アメリカ史上最強、最凶の副大統領と呼ばれるようになった所以はなにか?
この映画がノンフィクションかは私には分かりませんが、皮肉たっぷりにユーモアを交えて丁寧に描かれています。
制作はブラットピットが設立した映画制作会社プランBエンターテインメントという所だそうで、ブラットピットって映画製作もやってるんですね。
アメリカでの公開は昨年のクリスマスのため、2019年(第91回)米国アカデミー賞にエントリーされましたが、日本での公開は2019年4月5日で、外国語作品賞としてノミネートされるなら2020年(第43回)だと思われます。(つまり来年)
この映画のことや、ディック・チェイニーについて調べれば調べる程、実はとんでもない映画なんじゃないかと思い始めてます。
今の予備知識で、もう一度見たい映画です。